何が変わった?:Microsoft Copilot削除の“公式スイッチ”が追加
この設定は Group Policy(GPO) と Policy CSP(IntuneなどMDM) の両方から使える形で提供されます。
RemoveMicrosoftCopilotApp (Policy CSP – WindowsAI)
重要:誰でもいつでも消せるわけではない(適用条件あり)
このポリシーは“乱暴に消す”ものではなく、業務影響を避けるための条件付きになっています。
適用(削除)されるのは、少なくとも次の条件を満たす場合です:
- Microsoft 365 Copilot と Microsoft Copilot の両方がインストールされている
- Microsoft Copilot がユーザー自身によってインストールされたものではない
- Microsoft Copilot が過去28日間起動されていない
つまり、「使っている人のCopilotが突然消える」可能性は低く、“使われていない・ユーザー導入ではない”場合に限って整理される設計です。
また、この削除は 取り返しがつかないものではなく、ユーザー/管理者が再インストール可能とされています。
前提条件:対応OS・更新プログラム
この機能を使うには、端末側の前提が重要です。
- Windows 11 25H2
- KB5083769(2026/4/14 公開の累積更新)以降
- Pro/Enterprise/Educationなど
まずは「対象端末に KB5083769 が入っているか」を確認してから展開するのが安全です。
ポリシーの場所(CSPパス)
- ユーザー
./User/Vendor/MSFT/Policy/Config/WindowsAI/RemoveMicrosoftCopilotApp - デバイス
./Device/Vendor/MSFT/Policy/Config/WindowsAI/RemoveMicrosoftCopilotApp
Intuneでの設定方法
- Intune 管理センター → デバイス
- Windows → 構成 → ポリシーの作成
- プラットフォーム: Windows 10 以降
- プロファイルの種類: 設定カタログ
- 名前(ポリシー名を設定して次へ)
- 構成設定で「設定の追加」: Windows AI → RemoveMicrosoftCopilotApp
まとめ
今回の RemoveMicrosoftCopilotApp は、単なる「Microsoft Copilot を無効化する」設定ではなく、条件付きで Microsoft Copilot アプリそのものをアンインストールできる公式手段が提供された点が大きな進展です。
従来のレジストリ制御や非公式なブロック方法と異なり、Microsoft が想定した形で、業務影響を最小限に抑えながら整理できるようになりました。
また、このポリシーは Microsoft Intune から配布可能なため、
- 端末標準構成(ベースライン)の統一
- AI 利用ポリシーの整理・段階展開
- 「なぜ残すのか/なぜ消すのか」を含めた監査・説明対応
といった運用にも繋げやすいのが特徴です。
さらに、ネットワーク分離環境やインターネット接続を前提としない業務端末など、Microsoft Copilot をそもそも利用できない環境においても、不要なアプリを整理できる点は実務上大きなメリットです。
「使えない機能が入っている状態」を是正できるため、ユーザーの混乱防止や問い合わせ削減にも効果が期待できます。
Microsoft Copilot を「全面的に使う/全面的に禁止する」という二択ではなく、組織の環境・成熟度・ガバナンス方針に合わせて、AI の入口を整理・制御できる段階に入ったと言えるでしょう。
著者紹介
山田幸志
MS365認定アドミニストレーターエキスパート、情報処理安全確保支援士。
Microsoft 365を中心としたクラウド、セキュリティ、インフラ領域を専門とするITエンジニア。
でも得意分野はLinux/仮想化。
日本最古のITコミュニティの幹事や、日本最大級のネットワークオペレーター会議の実行委員長、セキュリティイベントやGadgetイベント発起人など、数多くの技術コミュニティの運営に携わる。コミュニティ活動を通じて幅広い知見と実践的なスキルを磨き、現場で得た経験や技術情報を発信している。












